PowerBook 100系ヒンジの修復(バージョン0.5)
使ってても、使って無くても問答無用で100%破損する、PowerBook100系のヒンジを修復しようという試み。
100系が現役だった頃は、散らばった樹脂パーツをかき集めてパテや接着剤で固めたり、本体ケースに穴を開けて、ディスプレイ裏側からボルトで止めたりしていたようだが、ナットを埋め込んだ樹脂パーツを、天板裏側に接着してしまえばよいのでは、と思い立ち実行してみた次第。
作業内容としては、破損したねじ受けを固定するパーツをすべて切り、接着面をヤスリなどで平らにし、3Dプリンタで出力した樹脂パーツにナットをはめ込んだ後アクリサンデー専用接着剤で固めるというもの。
3Dプリンタの素材であるPLAは、アクリサンデー接着剤で溶ける事がわかっているので、同じくアクリサンデーで溶けるMacの外装パーツと固定出来るはず。
試行錯誤の末、ようやくPowerBookのヒンジを置き換えることには成功した。
ディスプレイを後ろに少し開いた状態(ヒンジに強めの負荷がかかる)でしばらく放置し、分解してヒビや剥離などが無ければ、とりあえず完成ということにする。
なお最初のバージョンでは光造形の3Dプリンタを使ったのだが、アクリサンデーで溶けず、接着出来なかったため失敗している。
レジンのラベルにはABSと記載があるのだが、ABSと一言に言ってもいろいろ特性が違う種類があるようだ。
そのため、精度が低くて使わなくなり、捨てるつもりでいた古い3Dプリンターを引っ張り出してきて成型した。
ひとまず使えているので、古い方のプリンターを捨てる前に何セットか作っておこうか…
なお、ねじ受けのリブを取って平らにする作業が猛烈にダルいため、大量に付けるのは骨が折れる。
電動工具が無いとやってられないが、リューターだと摩擦熱でプラが溶けるのでペンサンダーが欲しい。
耐久性の問題がきちんとクリア出来てるようなら、PowerBook100系修理の定番になりそうな気さえするが、今現在PowerBook100系を(たまに引っ張り出してきて電源を入れる程度ですら)使ってる人がどれだけいるのだろうか。