FM77AVシリーズが一気に三台増えた
8ビットマイコン御三家、最後の一機FM77、フリマサイトでぼろぼろのジャンク品が出品されてるのを見かけ、早速購入。
ところが到着を待っている間に、オークションにFM77系の実質最終モデル「FM77AV40EX」が出品される。
出品者の住所が同じ県内で、送料が安くあがるため、ちょっと多めに入札したら落札出来た。
最終モデルを修理する方が満足度が高いので、先に40EXに手を付けた。
不動ジャンク品だったので、到着後すぐに電源のコンデンサを交換。
ところが、電源が供給されてもROMBASICが起動しない。
マザーボードやサブボードのコンデンサは、出品者の友人によって交換が行われたとのことだけど、微妙に出来がよくない。
念のため基板上のコンデンサを全部交換し直してみた。
ところがBASICが起動しない症状は改善されない。
行き詰まって組み立てたり組み直したりしていると、またしても手頃な価格で一個前の機種「FM77AV40」がオークションに出品される。
今度は起動のみ確認済みという事で、動く本体が手に入れば修理のヒントが得られるかもしれないという理由で落札。
確かに40は起動した。
起動が確認出来たところで、いつも通りコンデンサの全交換を行う。
交換後、フロッピーにシリアルポート経由でディスクイメージを書き込む為のブートディスクを作成しようとしたが、今度はドライブが動かない。
フロッピードライブを入れ替えたり、フロッピードライブのコンデンサを片方だけ交換してみたりするも改善されず。
三台分のFM77AVシリーズの残骸を眺めていると、急にレトロパソコン修理の神が降り立った。
曰く、「ハンダが割れているかもしれない」とのこと。
早速、フロッピーコネクタのハンダを盛り直してみたところ、なんとドライブへアクセスするようになったのである。
コンデンサを交換した方のフロッピードライブが動作しなかったが、ネット上で見つけたDos/V機用のドライブを改造して搭載するやり方で解決。
まずはFM77AV40が正常動作するようになった。
この個体、本体向かって右側がへこんでおり、どこかから落とした可能性が高い。
その衝撃でコネクタのハンダが割れたり、フロッピードライブが故障したと考えられる。(コンデンサを交換したから壊した可能性もあるが)
最初に買ったFM77AVは、フロッピードライブが付いてなかったので、FM77用のドライブを調達してきて取り付けてみた。
一応、起動はするものの、画面の縁の色が何故か青くなる。
オークションに出品されている完動品の写真では黒いので、手持ちの個体がどこか故障しているのだろう。
一応コンデンサの貼り替えもしてみたが青いまま。
もっとも、FM77AV40が完治した今、ほとんど必要はないのだが。
FM77AV40EXもひょっとして、落とした衝撃でどこかのハンダが割れているのではなかろうかと、二匹目のドジョウを狙ってみたところ、なんとROMBASICは起動するようになった。
この個体、電源スイッチの軸が折れていたので、40同様衝撃が加わったのかもしれない。
フロッピーは片方だけ試しにコンデンサを変えてみたところ、無事動いているので、そのうちもう片方も交換したい。
しかし、完治したと思われた40EX、ビープの音はでるものの、PSGの音が出ない。
BASICからplay "CDEFG"でPSGから音が出るはずが、一切出力されない。
思えば、フロントのボリュームを動かしているとき一切ガリが出なかった。
FM音源チップからRGBコネクタの音声信号のどこかで回路が切れているのだろうか。
BASICが起動するし、まともに動く同じような機種があるから直せそうな気もする。
そんなわけで、今手元にそこそこ動くFM77シリーズが三台あるわけである。
どうしてこうなった
レトロ機のめぼしいのを集めきった
FM TOWNSはCDのコンデンサを交換、緊急起動用ディスクから起動出来る事を確認した。
OSがHDDにインストールされた最小構成のものしかないので、音楽CDすら再生できない。
よって音が出るかは確認出来ていない。
キーボードはFM-R用のを借りてきて一応入力できた。(現在返却済み)
直ったと思うことにする。
その後、オンゲーのマッチング待ち中、フリマアプリで見つけた箱付きのX1TurboZを即決したり、FMTOWNSの兄貴、FM77AVをフリマアプリで買ったりして、国産のそれなりに売れた独自規格PCのめぼしいのをコンプリートする事が出来た。
シャープのMZが入ってないが、X1で兼用と言うことで(ファンの耳に入ったらガッツリ怒られそうだ)
X1は冗談のような数の電コンを全交換し、現在ビデオ出力機能以外は正常動作する状態になっている。
ついでに本体側から制御が出来るという珍しいデータレコーダーも購入してみた。
一応データの読み書きが出来る(これまたコンデンサの交換済み)が、ボーレートがLOWの状態にしておかないと読み込みが出来ない。
後から知った事なのだが、データレコーダーにはノーマルテープを使わなければならないらしい。
ちょっとでも性能が高い方がよいだろうと思い、ハイポジを入れたのが悪かったのかもしれない。
たまたま手に取ったテープがハイポジだっただけのことなのだが。
X1は、箱、説明書、システムディスク、キーボード、拡張メモリが全部付いてるという掘り出し物であった。外装の状態はそこそこ、であったが、フロントカバーを洗うためにマジックリンをぶっかけたところ、スイッチカバーの裏側の注意書きが剥がれてしまった。機会があればスキャナーなどを駆使して復活させたいが当分は無理だろうか。
FM77AVは現在三枚おろしで放置中。
到着直後にオークションで上位モデルが出品され、そちらも購入してしまったのはいいが、上位モデルの方はコンデンサを全部交換しても起動しない。
電源は入るが、BASICが起動せず点滅カーソルが表示されるという状態になる。
マザボに液漏れなどのわかりやすい損傷はないため、チップ類のどれかが故障しているのだろう。
どれが故障しているかを判別する方法がないため保留中である。
また、キーボードを、ネット上で見つけたコンバーターで代用するつもりだったが、設計者曰く、たいして難しい回路ではないということなのにバッチリ組み立てに失敗してしまい、FM77では文字入力が出来ない状態である。
AVは外装がボロボロだったが、コンデンサなどの交換を一切していないのに、今のところ電源は入り、BASICも起動する。
後継機種(FM77AV40EX)の方は比較的綺麗だったが、電源スイッチに何かをぶつけたのか、スイッチが破損していた。
オークションで使えそうなスイッチを買ったが、ちょっとの差で電源ユニットのケースに収まらず、77AVにあてがい、77AVのスイッチを40EXに回すことで解決した。
キーボード変換アダプタはもう一度回路を見直してみるが、既製品のコンバーターを買った方が面倒がなくていいような気がしている。
ゲームを動かすだけならFM77AVだけで事足りる。ただし、シリアルポートが搭載されていないため、データの移行が面倒なのである。
FM TOWNS大地に立つ
マザボを丸洗いしたけど起動しなかったタウンズを、ようやく起動出来るところまで持ってくることが出来た。
故障原因は電源のコンデンサ液漏れ。
一カ所のショップで必要なコンデンサが揃う場所がなく、複数に分けて購入した。
到着後、コンデンサの張り替えをしたが、ひときわ大量に液が漏れたとおぼしきコンデンサの隣の抵抗が切れている事を発見。
抵抗一本を買うのは憚られるため、アマゾンでいつか使うからとセット品を購入。
結局電源が直るまで一週間かかった。
電源をバラした時点で抵抗が切れてることに気がついていれば…
電源の修理が終わった状態で仮組みし、通電確認をしてみたところ、無事起動画面の犬を拝むことが出来た。
電源が修理出来たので、マザボとサブボード、ライザーのコンデンサ交換も行った。
見た目ではそれほど漏らしているように見えなかったが、実際にはほぼすべてのコンデンサが大なり小なり漏らしている状態。
これで一応起動画面が出るのが不思議である。
ディスプレイコネクタの近くの470μF6.3はかなりたくさん漏らしたようで、ハンダが全く溶けず、スルーホールを抜いてしまった。
幸いごんぶとなパターンで近くの部品に接続されていたため、ビニール線でつなげて修復出来た。
コンデンサの交換後、もう一度電源を入れてみたところ、正常に起動する事を確認出来た。
あとはCDドライブとFDDで完全復活だ。
昔、ゴミ箱から拾ってきたタウンズ用DOSがあるので、とりあえずFDDからやっつけることにする。
今は外付けのSCSI CDドライブから起動出来るソフトが公開されているので、内蔵ドライブで起動する事を諦めれば、とりあえず動かすことは出来るようにはなった。
昔のゲームを実機で遊ぶというよりは、古いハードの動態保存が目的でレトロPCを集めているので、出来ればFDDとCDも動かせるようにはしたいところ。
修理マニュアルによると、CDドライブもなかなかに大変そうなのであるが…
パソコン修理の息抜きにパソコン修理をする
PC-88VAが絶望的になってきたので、気晴らしにFM TOWNSを買ってみた。
動作未確認の割に高かったが、今はもう98以外のレトロPCは、弾数が極度に減ってきて、競合相手が降りたところが相場と言ってもいいかもしれない。
例のウイルスが沈静化して、巣ごもり需要が落ち着いたとしても、新規生産されている訳ではないレトロPCは、在庫が増えることはないから、今後極端に値下がりすることはないだろうな、と思っている。
話を元に戻す。
商品到着後、通電してみたが電源ボタンを押しても一切反応がない。
ここまでは説明通りであり、この程度で慌てるようならレトロPCジャンキーはやっていられない。
すかさず分解に入る。
分解に際しては、BOOTHでFM TOWNS修理マニュアルというのが販売されているので、それを参考にした。
カバーを開けると、コネクタ回りに白い物質が大量にこびりついていた。
カビかと思ったが、よく見ると結晶のようでもあった。
綿棒でちまちま取るのも面倒と思い、結晶が付いたボード類は一部を除き水洗いをした。
乾燥後組み立てて電源を入れてみたが、反応がない。
やはりレトロPCでコンデンサ交換は避けて通れない道か。
というわけでコレを書きながら、購入するコンデンサのリストを作っている。
送料をけちるため、いくつかの機種用をまとめて買おうとすると、集計に時間が掛かるのが面倒くさい。
気軽に行ける場所にコンデンサを売ってる店があるといいのだが…
はたしてFM TOWNSは起動するのだろうか?
三ツ目がとおる
8ビット・16ビットの世代交代時期に発売された、両対応機種を集めている。
そのうちの最後の砦、PC-88VAを手に入れた。
オクで見かけたジャンク品に、「この額じゃ買えないだろう」と思って入札しておいたら何故か落札できたというよくあるエピソード。
故障箇所はわかりきっているので、購入後は通電せず即分解し、数多のレトロPCを葬ってきた悪魔、ニッケルカドミウム電池を切断して取り外した。
基板に飛び散った電池の液を拭き取り、祈りながら通電するも三ツ目。
(本体正面に設置された、動作モードを表すLEDが三つすべて点灯する事から、起動しないPC-88VAシリーズを三ツ目と呼ぶらしい)
ネット上に回路図があるので、ダウンロードし、ICと接続先のリストを表計算ソフトで作り印刷。
シャーペンでチェックしながらテスターで黙々検査する事数時間。
とりあえず、IC54、IC55に関しては切断している場所が4カ所あることが判明。
引き出しから出てきたビニール導線をハンダ付けして見るも、三ツ目は変わらず。
電池の液を大量にかぶったICがまだあるが、回路図に書かれていないのでどこに接続されているのかが解らない。
パターンを追いかけようにも、ICの下に回路があって見る事が出来ない。
そして取り外そうとしてもハンダが腐っててスルーホールから抜けないという八方ふさがり状態。
今後の予定としては、あまり液をかぶっては居ないけど、電池のすぐ隣にあるIC64をチェックしてみることにする。
修理失敗としてオークションに投げてもいいんだけど、電池でバンバン死んで行くので、おそらくもうまともな値段で買うことは出来ないだろうと思う。
もうちょっと粘ってみるか。
ちなみに、8ビット・16ビット両用機集めの一端として、AppleIIGSを落札したが、そちらはフロッピードライブがトラブった程度で特に問題なく起動はするようになった。
増設メモリが無いと、後期版のちょっと見た目が派手なOSを起動出来ないし、フロッピードライブが一台しかないので、ソフトを起動したりも出来ない。
しかも3.5インチドライブだから、昔のAppleII用ゲームを動かすことも出来ない。
持ってる事に意義があるのだ…